労働基準監督署は残業代請求の手助けをしてくれるの?

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経営者は会社利益を優先するために経費を減らそうとします。経費の中で最初に目を付けるのが人件費で、真っ先に節約のターゲットになります。人件費と言っても、人員を減らすのは困難ですから残業代を減らすことを考えます。

それは正当な思考であり行動なのですが、時として法律ギリギリのグレーゾンにまで足を踏みいれ従業員の残業代を節約しようとします。

残業代の請求に労働基準監督署を活用することもできます

従業員側からすると残業代は支払ってもらわないと困りますよね。残業代の請求には証拠(残業時間を客観的に証明できる資料)を残しておく事が最も大切になります。日ごろから業務日誌を作成しておけばいざという時に役立ちます。

最初は会社と話し合うことになりますが、経営者は強い立場を利用して、簡単に残業代を払ってはくれません。そのような場合には労働基準監督署に駆け込みましょう。

労働基準監督署はただ単に口頭による状況説明だけで動いてくれませんので残業時間を客観的に証明できる資料を持参して行くことが大切になります。

労働基準監督署から指導や勧告を受けて、それに従う経営者もいますが、したたかな経営者は従おうとしません。

勧告に従わない場合は労働基準法24条違反で当該経営者を罰することはできます。しかしその罪は「罰金30万円以下」になるだけで、残業代を強制的に支払わせることはできません。

労働審判や裁判に訴えることになり弁護士の出番になります

労働基準監督署の指導や勧告に従わない場合には労働審判や通常裁判に持ち込みます。残業代を請求できる証拠資料があれば恐れる事はありませんし、弁護士が付いていますので心強いです。

審判は3日ほどで決着しますが、裁判になるとおおよそ1年はかかります。

みなし残業を悪用するブラック企業には注意が必要

みなし残業とは

働いた時間と仕事の成果がリンクする仕事(職場)なら、みなし残業の制度は必要ありません。例えば工場での物作りは時間と成果は比例します。ところが研究開発や営業職などは時間と成果がリンクしません。

いかに良いアイデアを出すか戦略的に行動するかで、大きく結果(成果)が違ってきます。そのような職場で「みなし残業」の制度が使われています。

見なし残業とは何か?

会社側と従業員の労働契約で、賃金に毎日2時間残業したと「みなし」賃金を決めます。その残業の事を「みなし残業」と言います。1日に2時間分の残業代が賃金にあらかじめ含まれている契約です。

みなし残業を間違って(場合により悪意を持って)理解している経営者や、制度の中身を理解していない従業員がいます。みなし残業の契約だから、いくら残業しても残業代は支払わなくても良い、残業代はもらえないと思いこんでいます。

そういった考え方は間違っていて、例えば、ある日に4時間の残業をしたとします。2時間分は「みなし残業」ですから、残業代の請求はできませんが、残りの2時間分の残業代は請求できます。

見なし残業を悪用するブラック企業には注意しましょう

賃金規定に「みなし残業を」を曖昧にして、従業員を長時間勤務させるブラック企業には注意が必要です。みなし残業をするには、契約書(賃金規定など)に具体的な数字を書いておくべきです。例えば「賃金には1日当たり2時間の残業代を含む」という書き方です。

ところがブラック企業は数字を曖昧にして記載しません。例えば「賃金には残業代を含むものとする」という書き方をします。これでは何時間の残業を含む「みなし残業」なのか分かりません。